先週の結果
東京11レース
ダービー
13クロワデュノール
新馬戦の時計的な価値はかなり凄まじいレベルとなっており、これまでの東京芝1800mの新馬戦で最もハイレベルだったレースはジオグリフの新馬戦で、このレースは走破時計1分48秒2という時計と、後半1000m=57.3で後半800m=45.3という数字となっていました。
2歳新馬で芝1800mの後半1000mを57秒台、後半800mを45秒台で走れるのは相当な素質と言え、この新馬戦からG1馬が2頭輩出されたのも当然の結果と言えます。
このジオグリフの新馬戦を上回るレベルの時計的な価値を見せたのがこのクロワデュノールの新馬戦で、後半1000m=57.3と後半800m=45.4はほぼジオグリフの新馬戦と同じですが、走破時計はジオグリフの新馬戦よりも1.5秒速い1分46秒7の2歳新馬レコードだけに、この馬もG1レベルのパフォーマンスをすでに見せていたと言えます。
2戦目の東京スポーツ杯はアオり気味に出た後はすぐに行き脚がついて3番手の外につけ、そこで折り合いをつけると3角から自然と進出して2番手に上がり、直線は後続を待たずに追い出して渋太く食い下がる相手を力で捩じ伏せる完勝となりました。
L2最速地点ではサトノシャイニングとの競り合いで前に出ており、L1で抜け出して後半の総合力で上回りました。
ホープフルSでも正攻法の競馬で2馬身差の完勝となりましが、前走のダービーでは3角手前でドラゴンブーストに前に入られて外へ出すロスがあり、不利を受けながらもリカバーして2着を確保したのは能力の証明と言え、府中適性を高いレベルで見せているだけに、ここも上位濃厚の1頭と言えます。
7ミュージアムマイル
3戦目の黄菊賞は内前有利で展開が向かない中、6番手追走から3、4角で一気にマクって2着馬に0.5秒差をつける圧勝となり、続く朝日杯は出遅れてしまいましたがペースが上がらなかったので徐々にポジションを上げていくことができ、3角で好位の内から進めて勝負どころから促して差を詰めていき、直線で勝ち馬の外に出すもジワジワ離されて2馬身半差の2着となりました。
このレースは決して得意ではない1600m戦にも能力で対応できており、新馬、未勝利戦では優秀な上がりを記録しているように、適性の幅広さが魅力の1頭と言えます。
朝日杯FS2着で皐月賞に向けて賞金は足りていた立場だけに、弥生賞は叩き台の1戦で参考外の4着と言え、型通り良化してた皐月賞では1馬身半差の完勝でクロワデュノールを撃破しました。
この馬の最大の武器は強力なロングスプリント能力で、本来はダービー向きのタイプと言えるだけに、皐月賞から更にパフォーマンスを高められそうな1頭と言えます。
18サトノシャイニング
新馬戦は後半の素材面で良いものを見せてきましたが、前半部分が遅すぎる展開で1馬身半差の勝利となりました。
中京2000m戦は登り坂スタートでスロー傾向の舞台と言えますが、65.0-59.3と前半はハロン13秒を切れていなかったため、新馬戦としても極端に遅い部類と言えます。
ここから12.4 - 12.7 - 11.8 - 11.1 - 11.3のラップ推移でほぼ2F戦に近いレベルの競馬となっており、L3で11.8でしたが3~4角下りでじわっと加速しつつ直線坂の上りの最速でギアチェンジを問われる中で2列目外からしっかり動いて前のタイセイリコルドの出し抜きに食らいついてL1で捕え切りました。
このラップで雨が降っていたので重い馬場と言え、後半の素材面で底を見せていないのは良い材料と言えます。
2戦目の東京スポーツ杯2歳Sは、「3完歩目で落鉄しましたし、押し出されてハナに行く形になってしまいました。本当は馬の後ろに入れたかったです。」との事で、思い通りの競馬にならない中でも2着に好走し、きさらぎ賞はハイペース戦でリンクスティップを3馬身ちぎる圧巻のパフォーマンスを見せており、ハイペースの展開で高いパフォーマンスを示しました。
本来ならハイペース傾向の高い皐月賞で狙いたいタイプと言えますが、今年の皐月賞はスローペース戦で5着に敗れており、ダービーに近い要素が問われた中で上位に入れなかったのは不満があります。
ただ、皐月賞は何度も接触する不利を受けて位置取りがわるくなっただけに力負けではなく、スムーズなら圏内に入れていた可能性が高いだけに、今回も警戒が必要な1頭と言えます。
9ジョバンニ・17マスカレードボール
前走の皐月賞はダービー向きの展開となっただけに、基本的に皐月賞上位組がダービー有力候補となります。
ただ、皐月賞は不利を受けた馬が多く、前述のサトノシャイニングもそうですが、同馬(4着)も
向正面で内から出てきた馬と接触して位置を下げる不利があっただけに、スムーズならもっと際どかった内容と言えます。
皐月賞3着のマスカレードボールもスタンド前でエリキングに何度もぶつけられて後方追走となっていただけに、この2頭がいつも通り前目から進められれば皐月賞以上のパフォーマンスが期待できます。
13クロワデュノールからの馬単指示で8.7倍的中となり、17万4000円の払い戻しとなりました。
東京12レース
目黒記念
10アドマヤテラ
これまで負けたレースは全て言い訳がきくもので、若葉ステークスは大外枠からスローペースで外を回して厳しい競馬となっており、京都新聞杯も外枠からスローを一気に捲る競馬で厳しくなってしまいました。
阿寒湖特別は勝負どころで前が詰まって脚を余しただけに、この3走は力負けではありません。
3走前は神戸新聞杯と同じ中京芝2200m条件を圧勝しており、ラスト6ハロンはほぼ加速ラップ(L1でコンマ2秒落として11.6)で非常に優秀と言え、走破時計も同じ稍重馬場で神戸新聞杯4着に相当します。
内容的には神戸新聞杯よりもスローでラストに余力があったことを考えれば、実際に神戸新聞杯に出ていれば勝ち負けになっていた可能性が高く、菊花賞では3着に好走して能力の高さを証明したと言えます。
前走は半年ぶりのレースで余裕残しの状態でしたが、最後はソラを使いながらの完勝で着差以上の評価が必要で、ここも上位濃厚の1頭と言えます。
2マテンロウレオ
今回は良い材料が多い馬で、中京の中日新聞杯では直線の坂加速で動けており、似た適性が問われる東京コースは問題ありません。
ドウデュースの京都記念は阪神2200mの高速馬場で59.5-59.0の平均バランスで進め、12.3 - 12.2 - 11.6 - 11.3 - 11.6の一脚勝負となりましたが、中団内で包まれてポジションダウンした後にプラダリアを捕える強いパフォーマンスを見せました。
2走前のAJCCではダノンデサイル相手に0.1差と踏ん張ってコスモキュランダを撃破しており、パフォーマンス的には最上位級の1頭と言えます。
AJCCは中山芝外2200m戦で11.9 - 11.7 - 11.3 - 11.8 - 12.2 - 12.6のラップ推移のL4最速戦となっており、コスモキュランダが向正面で動いた事でロングスパート戦になっており、3列目の内から進めて3~4角地点では2列目が壁で待たされる場面がありながらも、直線で渋太く内から伸びてきました。
この馬はスピード面をある程度求められての後半加速戦で高いパフォーマンスを見せているだけに、今回の条件でも面白い存在と言えます。
8スティンガーグラス
今回のメンバーの中ではある程度速いラップを踏めるタイプの馬ですが、この馬の持ち味は早仕掛けからの減速ラップで最後までバテずに伸びてくるポテンシャル面にあります。
2走前のグッドラックハンデでは速いラップを向正面で踏みつつも、3~4角で落ちてくる中で外から上手くサンライズソレイユを目標に動いて最後までジリジリ伸びて突き抜けており、こういう競馬が合っているだけに、今回もポテンシャル面が問われる展開なら大きく浮上する1頭と言えます。
9 ホーエリート
長く脚を使えるスタミナタイプの馬で、この馬は牝馬限定戦として番組が多く組まれている1800mでは距離不足の印象があり、前走の福島芝1800mでは小回りの追走だけでいっぱいいっぱいになってしまった感じがあり、もう少し長めの距離でゆったり走らせて良さが出そうなイメージがあります。
今回の東京芝2500mならゆったり走れるだけに、このメンバー相手に2、3番手のポジションを確保して進められれば、中山牝馬Sでシランケドと差のない競馬ができている点からも前々で流れに乗れれば牡馬相手にやれておかしくない1頭と言えます。
10アドマヤテラからの馬連指示で35.6倍的中となり、71万2000円の払い戻しとなりました。
京都10レース
8ソーニーイシュー
前走の韓国馬事会杯は「パドックで跨った時に別馬のようでした」と川田騎手が話していたように状態面の問題で、力負けではありません。
2走前の中山1800m戦は50.9-49.7とややスローバランスで12.9 - 12.9 - 12.6 - 11.9 - 12.3と息を入れてL2最速11.9と鋭くトップスピードを求められた中で、番手から突き抜けての3馬身半差の圧勝となりました。
ここはギアの上げ下げが問われて良さを出き出せており、スローで進めて後半の一脚をかなり鋭く見せてきた内容は高く評価できます。
現時点ではゆったり運べた方が良い印象があり、4走前は稍重である程度時計が出易い馬場だったとは言え、モンブランミノルといい勝負をして3着以下を千切るパフォーマンスを見せており、前半で脚をできるだけ使わない方がいいタイプだけに、立て直されてこの条件で狙いたい1頭と言えます。
5ルシュヴァルドール
近2走でいろんな競馬に対応できているのは良い材料と言え、2走前の御陵Sは京都1800mで49.7-49.4の平均バランスとなり、13.3 - 12.8 - 12.2 - 12.1 - 12.3のラップ推移で中弛みが生じましたが、後半3F勝負という流れで中団外から正攻法で渋太く差し込んでモンブランミノルにクビ+ハナ差の微差の3着に健闘しました。
前走の上賀茂Sはスピードの質的に忙しかった1戦ですが、高速ダートに最低限対応できた内容は評価できます。
1800mの良馬場で流れも対応できる馬ですが、御陵Sの内容からもギアの上げ下げを求められても対応できるだけに、距離も問題無さそうです。
上記情報馬のワイド1点指示で23万4000円の払い戻しとなりました。
